研究成果

不登校は睡眠の不規則性と関連する

2026-01-04

要旨
 日本では不登校の小・中学生が増加しており、その要因の一つとして睡眠問題が考えられている。文部科学省委託事業 不登校の要因分析に関する調査研究で得た日本国内の小学校91校、中学校51校、高校36校に在籍する3年生から10年生までの児童生徒のデータから、睡眠パターンおよび背景要因に関する分析を行った。 有効回答は19,005名で、睡眠の規則性は、クラス1「規則的」、クラス2「やや不規則」、クラス3「不規則」、クラス4「スケジュール依存型」に分類された。クラス1の割合は学年が上がるにつれて減少し、3年生の61.8%から10年生では46.2%に低下した。クラス3は、不登校を経験していない児童生徒では10.0%であったのに対し、不登校が継続している児童生徒では37.9%、前年に不登校を経験したが登校を再開した児童生徒では17.9%を占めた。クラス2、3、4はいずれも、教師や家族との良好な関係、良好なコミュニケーション、学業成績、運動能力、学校外における居場所の存在といった不登校に対する保護因子と負の関連を示した。 以上から、睡眠の不規則性は不登校と関連しており、児童生徒のコミュニケーションや学業上の困難さを示すバロメーターとなり得る可能性がある。さらに、不登校の深刻化を防ぐためには、睡眠問題に対する早期介入が重要であることを提案する。

論文の出典情報
Children (Basel)2026 Jan 4;13(1):80. Relationship Between Sleep Irregularity and School Non-Attendance Among Japanese Elementary and Junior High School StudentsIkuko Hirata1,Tomoko Nishimura12, Yuko Osuka2, Manabu Wakuta2, Masako Taniike3
DOI: 10.3390/children13010080