研究成果

双方向型睡眠教育アプリによる幼児の睡眠習慣の改善と母親のストレスへの影響

2025-10-11

要旨
金沢大学子どものこころの発達研究センター・田中早苗特任助教らの研究チームは、大阪大学子どものこころの分子統御機構研究センター、福井大学子どものこころの発達研究センター、弘前大学保健学研究科と共同で、大阪大学が開発した双方向型睡眠教育アプリ「ねんねナビ®」を用いた多拠点社会実証研究を行いました。国内4都市(大都市圏、地方都市)の1歳児のいる52世帯を対象に、本アプリを6ヶ月間使用してもらったところ、100%の継続率を達成し、子どもの起床時刻、睡眠潜時(ベッドに入ってから入眠までにかかる時間)、ソーシャルジェットラグ(social jet lag社会的時差ぼけ:平日と休日の生活リズムのずれ)などに改善がみられました。さらに、子どもの夜間の中途覚醒や母親の育児ストレス(イライラ感)がともに減少したことなどから、幼児期の子育て支援ツールとして有用である可能性が示されました。睡眠習慣の改善に有意な地域差はみられず、本アプリが地域を問わず国内で有効な遠隔型睡眠教育につながることが期待されます。

本研究の成果は2025年10月11日Sleep Medicine: X誌に掲載されました。
論文の出典情報
Tanaka S, Yoshizaki A, Fujisawa TX, Murata E, Kosaka T, Shinkawa H, Yoshimura Y, Mohri I, Tomoda A, Saito M, Kikuchi M, Taniike M. Improving children's sleep habits using an interactive smartphone app: Effect on children's sleep and caregivers' stress. Sleep Med X. 2025;10:100156. doi:10.1016/j.sleepx.2025.100156.