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2025/07/01 | 2025年度 大阪大学子どものこころ専門医プログラム説明会のご案内 |
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2025/07/01 | Webサイトをオープンしました |
2025/04/01 | 環境行動小児科学領域が発足しました |
ごあいさつ
- 子どもの健やかな発達には安心できる環境、適切な関わり、そして十分で質の良い睡眠が重要です。人類誕生後180−80万年前に火を使うようになり、3000年前ごろ植物油を使ったランプが使われるように。130年前に電灯が発明されましたが、一般家庭に電気が送られるようになったのは明治時代。それまでは、夜間に活動をすることはできず、子どもも大人も、太陽が沈むと寝る、という生活でした。しかし、その後、光環境が大きく変わり、加えて前回の万博を契機にテレビが普及、昭和50年代以降テレビゲーム、パソコン、21世紀になり子どももスマホやタブレットを所有するなど、この50年で子どもを取り巻く環境や子どもの行動は激変しています。
- このような変化により、特に大きく影響を受けているのが睡眠です。近年の研究で、睡眠中に脳が発達することが報告されています。近年の大規模コホート研究では乳児期の短時間睡眠、不規則睡眠などの睡眠の問題が後年の発達障害や精神疾患のリスクを高めるとの報告がなされています。が、日本の乳幼児の睡眠時間は世界的にも短時間睡眠であることが繰り返し報告されています。睡眠の問題が発達に影響するのかを解明し、子どもにとってどのような睡眠が大切かを解明していきたいと思います。
- また、近年不登校が深刻な問題となっています。不登校は子どもが安心して学校で過ごせないことで引き起こされるケースも多々見られます。我々は、子どもの可能性を最大限に伸ばすためにはまずは安心できる環境が必要であると考えています。個々の子どもの特性にあった、適切な環境・関わりを提供し、子どもに安心できて充実した時間過ごせるにはどうしたらいいかを明らかにしていきたいと思います。
- 連合小児発達学研究科 小児発達学専攻
こころの発達神経科学講座 環境行動小児科学領域
教 授 毛利 育子