研究成果

自閉スペクトラム症児の一次運動野で生じる律動の特徴を発見

2021-01-14

金沢大学子どものこころの発達研究センターのアンキョンミン特任助教は、英国・バーミンガム大学Ole Jensen教授との共同研究により、右手の人差し指でボタンをタイミングよく押す課題を行っているときに、自閉スペクトラム症児の右半球の一次運動野ではベータ波とガンマ波の位相-振幅カップリングが有意に減少していたことを明らかにしました。この指標とガンマ波の振幅を組み合わせた分析によって診断の有無を高精度で判別できたことから、新しいバイオマーカーとなりうる可能性を示しました。本研究成果は、2020年1月14日に国際科学誌「NeuroImage: Clinical」に掲載されました。

An KM, Ikeda T, Hasegawa C, Yoshimura Y, Tanaka S, Saito DN, Yaoi K, Iwasaki S, Hirosawa T, Jensen O, Kikuchi M, Aberrant brain oscillatory coupling from the primary motor cortex in children with autism spectrum disorders. Neuroimage Clinical 29:102560 2021. doi: 10.1016/j.nicl.2021.102560