子どもは、成長するにつれ、『その子らしさ』がだんだんとはっきりとしてきます。個性ともいわれます。個性の芽生えは、乳児期にすでにはじまっています。私たちは、子どもの個性の芽生えと育み、環境とのかかわりを科学的に調査して、データに基づいた子どもの理解をすることが大切だと考えます。子どもの理解を深めて子どもたちの未来をもっといいものにする~それがこの大規模研究の目的です。1258名のお子さんと1138組の保護者のみなさんに、楽しく参加いただいています。
「こころの窓」と呼ばれる眼は、そのヒトの興味・関心・意向を反映し、ヒトとヒトとのコミュニケーションを助けてくれる器官です。もし、子どもの視線を正確に測定できるならば、その測定結果は、子どもの興味・関心・意向やコミュニケーション力を反映するものと期待できます。そこで私たちは、(株)JVCケンウッドと協力して子どもの視線を計測する機械(Gazefinder)を製作し、視線計測データを利用して子どもの興味・関心・意向・コミュニケーション能力の推定を試みました(大阪大学、金沢大学、千葉大学、福井大学との共同研究)。
自閉スペクトラム症の方の多くは、相手の心情を汲み取りながら会話をしたり、上手に対人関係を築いたりすることを苦手としています。そこで私たちは、金沢大学、名古屋大学、福井大学と共同し、対人コミュニケーション障害に対する初の治療薬として期待されるオキシトシン経鼻スプレーの有効性と安全性を世界で最初に検証しました。
子どもの認知機能の発達には個性があり、それには脳の構造や脳の働き方における個人差が関係しています。fMRI、NIRSといった脳機能イメージング法を用いることで、脳のどこが活動しているかを安全に計測し、画像化することができます。私たちはこれらの手法を用いて、さまざまな認知機能や発達特性の背後にある脳のメカニズムを探っています。
浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター
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(連合小児発達学研究科浜松校)
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